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2022年03月02日

「肩こり」という言葉が使われるようになったのはいつ?

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「肩こり」とは、肩が凝り固まってしまう状態のことであります。

多分ですが、こういった状態は大昔からあったのでありましょう。

そして、私も肩がこります。

いつ頃から・・・何歳の時から肩こりを感じていたのでしょう?

確かな記憶がなく、なんとなく働き始めてからのような気がしますし、

もしかしたら、10代の頃から時々なんとなく、

肩こりを感じていたような記憶があるような・・・。

明確にその存在をアピールすることもなく、

いつの間にかそこにいる、とても曖昧な存在の「肩こり」であります。



さて、古くから日本人を悩ませていたと思われる「肩こり」でありますが・・・。

一説によると現在、約7割の人たちがこの「肩こり」になっているそうです。

人類と「肩こり」との付き合いは、

とても長いものと考えられております。

 

紀元前、人間が狩猟生活から農耕生活に切り替えたことで、

「肩こり」の症状が生まれたのではないかと考えられております。

中国の北部にある、農耕がが始まった新石器時代の遺跡から、

肩のツボを刺激する鍼のような石が発掘されたことが、

その根拠とされているようです。

そうすると当然私たちの先人たちは、

肩こりを解消するために色々なことをしていくわけです。



日本人が「肩こり」をほぐす方法として、

まず編み出したのが「もみ療治」であります。

757年、奈良時代に施行された法典「養老律令」では、

揉み療治である「あん摩」を学問の一つとして位置づけ、

推奨していたということらしいです。

そして平安時代には、すでに「肩こり」緩和のための「湿布」

のようなものが発明されていたようです。

当時書かれていて現存する日本最古の医学書に、

「医心方」というものがあります。

そこには、「生薬を細かく割り、竹筒で覆ったものを患部にはる」

と書かれたものが残されているそうです。

 

とこが一方その時代には、「肩こり」という言葉が無かったのであります。

肩の筋肉が固く凝り固まってしまう症状はあったものの、

それを表現するための言葉が無かったというわけであります。

では、「肩こり」という言葉がいつどのようにできて、

一般的に広まっていったのでしょう?

それは1910年、明治の文豪「夏目漱石」が書いた

「門」の一説からとされています。

元は江戸時代の文献にあった「肩がこる」という用例を、

漱石が使ったということですが・・・。

なんせ、「門」が新聞に連載されていたということもあって、

この「肩こり」が世間一般に広がったということであります。

 

その後、この「肩こり」という表現が国語辞典にも載るようになり、

日本語として定着していくという流れであります。

「肩こり」は思いのほか、新しい言葉ということになってしまいます。

 

もしかしたら、漱石は自分自身が「肩こり」がひどかったから、

この言葉を使ったのかもしれないと想像してしまいます。

夏目漱石は、とても神経質だったという話があります。

ですから、自分の身体の症状に対して、

色々と気にしながら生活していたのかもしれませんね。
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