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2023年11月29日

「3大栄養素」の一つである「脂質」。

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日本人は摂取カロリーの25%ほどを、

脂質からとっていると言われています。

食べることによってカロリーになるものは、

脂質、糖質、タンパク質の「3大栄養素」であります。

このうち糖質とタンパク質はともに1gで4キロカロリーですが、

脂質は1gで4キロカロリーと2倍以上の高カロリーとなっていきます。

つまり脂質のとり過ぎは、肥満に直結してしまうと

いうことになってしまいます。

肥満を避けるためには脂質の量を減らして、

低カロリーを心がけることが重要になっていきます。

 

そこからもう1歩考え方をすすめていきます。

摂取する脂質の種類に目を向けると良いと思われます。

 

「脂質」には、常温で固まる「脂」と、

常温で固まらない「油」があり、

これをまとめて「油脂」と呼びます。

常温で固まる「脂」の代表は、バターやラード(豚脂)、

ヘット(牛脂)などの肉類の脂肪で、

これらの動物性脂肪やパーム油、ココナツ油には、

「飽和脂肪酸」が多くふくまれています。

 

そして常温で固まらない「油」の代表は、

オリーブオイルなどの植物油や、

青魚やマグロ類に含まれている魚の油であります。

その多くは「不飽和脂肪酸」ということです。



常温で固まる「脂」である「飽和脂肪酸」のとり過ぎは、

動脈硬化を進行させて、心臓病のリスクを

高めてしまうと言われています。

「飽和脂肪酸」を過剰にとると、

血液中に中性脂肪やLDLコレステロールが増えます。

LDLコレステロールはいわゆる

「悪玉コレステロール」のことです。

中性脂肪やLDLコレステロールが増えすぎると、

血液の状態は悪くなると言われています。

動脈硬化から心臓病などの生活習慣病を

招きやすくなってしまうということです。

 

ところが一方、

「不飽和脂肪酸」に一部には、

LDLコレステロールと中性脂肪を減らし、

「善玉コレステロール」である

HDLコレステロールを増やす作用があります。

 

理想としたら、「飽和脂肪酸」の摂取量は、

総摂取カロリーの4.5%以上7%未満を目標とします。

一方で、「不飽和脂肪酸」を10%以上に増やして、

合計20%を脂質からカロリーを摂取するのが

良いと言われております。

 

最後に脂肪酸の中でなるべく摂取をさけたい脂肪酸があります。

それが”トランス脂肪酸”であります。

”トランス脂肪酸”は別名”食べるプラスチック”と言われています。

植物油を高温で人工的に処理して、

無理やり固形化したものです。

ややこしいことに、

実は魚の油と同じ「不飽和脂肪酸」の一種なのであります。

天然の「不飽和脂肪酸」が健康にプラスの作用をもたらすのですが、

”トランス脂肪酸”の過剰摂取は、悪玉コレステロールを増やし、

善玉コレステロールを減らして、

心臓病のリスクを高めると考えられているそうです。

 

世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)は、

”トランス脂肪酸”の摂取量を1日の摂取カロリーの

1%未満に抑えるように勧告しているそうです。

日本人の摂取カロリーに換算すると、

1日2g未満が目標であります。

 

日本人が摂取する”トランス脂肪酸”は、

1日平均1gほどとされていますが、

お菓子などを好んで食べる人などは、

それを大きく超えることがあります。

 

”トランス脂肪酸”を多く含んでいるのは、

マーガリン、ファットスプレット、ショートニングであります。

マーガリンはバターの代用品として、

19世紀のフランスで誕生しました。

かつては「マーガリンは植物性だから動物性のバターより体に良い」

と思われていた時期がありましたが、

それは勘違いというわけです。

 

ファットスプレット、ショートニングは、

食パン、菓子パン、お菓子、加工食品、ファストフード

などに使用されています。

欧米と違い、日本ではトランス脂肪酸の表示義務がないので、

成分表を見て、マーガリン、ファットスプレット、ショートニング

という表記があったら、注意ということでありいます。
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